有機JAS

有機JASは必ずしも無農薬ではない

有機JASマーク

農林水産省の有機食品の検査認証制度により、このようなマークがあります。

農林水産省によると、このマークがないと有機表示はしてはいけない、と書いてあります。

・ 有機農産物、有機畜産物及び有機加工食品については、
名称の表示の混乱が見られ、一般消費者の選択に著しい支
障を生ずるおそれがあるため、名称の表示の適正化を図る
ことが特に必要である物資として政令指定。
・ これにより、有機JASを満たすものとして、認証事業
者により格付の表示(有機JASマーク)が付されたもの
でなければ、「有機」、「オーガニック」又はこれと紛ら
わしい表示は不可(有機農産物及び有機農産物加工食品は
平成13年4月1日、有機畜産物、有機農畜産物加工食品
及び有機畜産物加工食品は令和2年7月16日施行)。

農林水産省食料産業局
食品製造課基準認証室 より

有機食品の検査認証制度について・・農林水産省食料産業局(PDF)

しかし・・・ 有機表示のできる農薬、というものも公開されています。

詳しくはグリーンジャパンの表をご参照ください。

それによると、殺菌剤に、イオウフロアブル、ICボルドー 、園芸ボルドー 等を使って良いことになっています。

これは硫酸銅で、劇薬指定です。毒物劇物取締法で処理方法が定められています。
そのままそのまま川に流してはいけないほどのものです。
ですが、Wikipediaにも、あいまいなことが書かれています。


ボルドー液に使われる硫酸銅は劇物に指定されているが、ボルドー液自体の安全性は高く、収穫物に残留するレベルの量ではヒトへの危険性はない。ボルドー液のような無機銅農薬を使用した農産物は、日本農林規格(JAS)において「有機農産物」の表示が認められている[26]
ただし、硫酸銅は水棲生物(魚類、甲殻類、藻類)に強い毒性を有するため、ボルドー液が河川、湖沼、養殖池および海域に飛散、流入しないよう注意が必要となる。
Wikipediaより引用

せっかく有機認定するのなら、酢や牛乳など食物由来のものや、アセビやマムシグサから作った自然農薬のみ、許可していただきたいものです。

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有機JAS認定は莫大な費用がかかる

生産農家が申請し、認証をもらうのは、直接農林水産省ではありません。

その間に”登録認証機関”があり、それを通して行います。
審査するのは大変な作業なのでこういった機関が必要なのはわかりますが、中間業者というのはどこの業種でもなんとなく胡散臭い感じがするのは私だけでしょうか。

厳しい基準をクリアして、登録認証機関に認証してもらい、有機JAS認定マークを得るには、年間5万〜20万の費用がかかります。
初めだけではなく、ずっと検査や審査が行われるので、毎年です。

こちらで費用等を見ることができます。(PDFです)
有機JAS認証機関紹介情報-農林水産省

このリンクは現在ありません。

過去の記事を見ると検査官の交通費、宿泊費も農家負担です。

この費用にも、胡散臭さを感じます。検査機関にもそれなりの収入にはなるでしょうが、一番吸い上げているのはやはり農林水産省でしょう。

登録認証機関はいわば農林水産省という大手の看板を借りて営業している機関なのではないでしょうか。そういう図式の場合、一般的には看板を借りている方が、ロイヤルティを支払います。

ロイヤルティの意味は、経営指導料、実施権料などですから、当然でしょうね。

中間業者が入ると、費用はその分高くなるのは当たり前です。

スーパーでは有機JASを選びがち

町に住んでいてスーパーなどでしか食品を手に入れることができない、食料弱者とも言える私は、野菜コーナーに並んだものの中で何を買うのかというと、やはり有機JASマークがある商品をカートに入れます。

これは野菜ではないですが、加工食品でも同じ行動をとってしまいます。どこか胡散臭がっている私でもそうなのだから、有機JAS認定は、やはり強力な影響力を持つのだと感じます。

いりごまの写真

ちなみに、この有機いりごまの原料のごまは、国産ではありませんが、生産国がわからないので、袋の小さなQRコードからリンクを開いて、さらに次のリンクを開くと、やっと産地がありましたが、「主な」産地なので、書いていないが、その他の国からも来ている可能性はあります。

有機、有機となんだかうんざりします。このもやもや感はきっと、食品の安全性が確認されたものではないことと、よくわからないお金の流れが想像できるからでしょう。

それっぽい権威ある表示であっても、安心できるものではないことは、わかりました。

産直の野菜

生産者が直接販売所に持ち込む産直では、有機JASの他にも各生産者が独自にラベルに記載しているものもあります。

私個人の感想では、信頼がおけるものが多い気がします。
それは、どのような栽培方法なのか、農薬などの回数、肥料の種類が詳しく説明してあるからです。

生産者のフルネーム、住所、電話番号も書かれているものも多く、顔写真まで添えてあるものもあり、意気込みに圧倒されます。

とはいえ、産直の野菜は玉石混交ではありますが、全体的に鮮度が良いので、産直まで足を運ぶ余裕のあるときには行くようにしています。

町の中でもJAの販売所で新鮮な野菜などが手に入るようになっていますが、当然ですがほとんど慣行農法での栽培です。たまに有機JASもありますが・・・。

産直のお店はたいてい郊外にあり、そこに行くだけで楽しいので、これからも盛り上がってほしいものです。

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